Unity_Lesson

MVP(Model-View-Presenter)とMVC(Model-View-Controller)は似た設計パターンですが、いくつか重要な違いがあります。どちらもアプリケーションの構造を整理し、保守性や再利用性を高めるための設計パターンですが、主にViewとPresenter/Controller間のやり取りに違いがあります。



MVPとMVCの違い



MVC (Model-View-Controller)

MVCでは、ViewがControllerにユーザーアクションを通知し、ControllerがModelを操作し、ViewがModelの状態を監視して自動的に更新されます。このため、ViewがModelに直接アクセスする場合もあり、Controllerはユーザー入力の管理やデータ処理の仲介役として機能します。



MVP (Model-View-Presenter)

MVPでは、ViewがPresenterにのみ依存し、PresenterがModelとViewのやり取りをすべて制御します。ViewはPresenterの指示に従ってUIを更新し、Modelのデータを直接扱わず、Presenterがその橋渡しを行います。



主な違い

  1. ViewとModelの直接的なやり取り:
    • MVC: ViewがModelを直接参照して更新することがある。
    • MVP: ViewはPresenterを通じてModelにアクセスし、直接操作はしない。
  2. ControllerとPresenterの役割:
    • MVCのController: ユーザー入力を受け、ModelやViewを更新するが、Modelの状態変化によってViewが自動的に反応することもある。
    • MVPのPresenter: ViewとModelのやり取りをすべて制御し、ViewがPresenterの指示を受けて動作する。
  3. テストのしやすさ:
    • MVC: ViewとControllerが密に結びついているため、テストが難しいことがある。
    • MVP: ViewとPresenterが分離されているため、Presenterのテストが比較的容易。

使用例(簡単な例)

MVCの例

public class GameController : MonoBehaviour {
    public GameModel model;
    public GameView view;

    void Start() {
        model = new GameModel();
        view = FindObjectOfType<GameView>();
    }

    void Update() {
        if (Input.GetKeyDown(KeyCode.Space)) {
            model.IncreaseScore();
            view.UpdateScore(model.Score);
        }
    }
}



MVPの例

public class GamePresenter {
    private GameModel model;
    private IGameView view;

    public GamePresenter(IGameView view) {
        this.view = view;
        model = new GameModel();
    }

    public void OnScoreButtonPressed() {
        model.IncreaseScore();
        view.UpdateScore(model.Score);
    }
}



結論

どちらもアプリケーションの整理に役立ちますが、使う場面や規模によって選択が異なることが多いです。




MVP(Model-View-Presenter)とMVC(Model-View-Controller)は、ソフトウェアの設計パターンであり、UIの構造と動作を整理するための異なるアプローチを提供します。以下に、それぞれのパターンの違いを図で示し、説明します。



MVC(Model-View-Controller)

MVC は、以下の3つのコンポーネントで構成されます:

  1. Model: アプリケーションのデータとビジネスロジックを管理します。データの状態を保持し、更新します。
  2. View: ユーザーインターフェースを表示します。モデルのデータをユーザーに表示し、ユーザーの入力を受け取ります。
  3. Controller: ユーザーの入力を処理し、モデルとビューを調整します。ユーザーアクションに応じてモデルを更新し、その変更をビューに反映させます。
graph TD
    A[Model] -->|データ更新| B[View]
    B -->|ユーザー入力| C[Controller]
    C -->|モデル更新| A
    C -->|ビュー更新| B

説明:



MVP(Model-View-Presenter)

MVP は、以下の3つのコンポーネントで構成されます:

  1. Model: アプリケーションのデータとビジネスロジックを管理します。MVCのModelと同様です。
  2. View: ユーザーインターフェースを表示しますが、プレゼンターからの指示に基づいています。ユーザーの入力を直接プレゼンターに通知します。
  3. Presenter: ビジネスロジックとビューの間の仲介役です。ユーザーの入力を処理し、モデルを更新し、ビューに表示させる指示を出します。
graph TD
    A[Model] -->|データ更新| C[Presenter]
    C -->|ビュー更新| B[View]
    B -->|ユーザー入力| C

説明:



主な違い

このように、MVCMVP の違いは、ユーザーインターフェースとビジネスロジックの間でどのコンポーネントが調整役を果たすかにあります。MVC では Controller が直接モデルとビューを操作するのに対し、MVP では Presenter がその役割を担います。