Unityの「キャンバススケール」は、Canvas（キャンバス） コンポーネントの UIスケーリングの設定 を指し、ゲーム内のユーザーインターフェース（UI）のサイズや解像度をどのように適応させるかを制御するための設定です。
これにより、異なる画面サイズや解像度での表示が調整され、UIが適切に見えるようになります。
キャンバススケールの種類
キャンバススケールの設定は Canvas Scaler（キャンバス スケーラー） コンポーネントで行います。
このコンポーネントには、以下の主な設定があります：
1. UI Scale Mode（UIスケールモード）
キャンバスのスケーリング方法を選択します。
- Constant Pixel Size（固定ピクセルサイズ）
- UI要素のサイズは固定され、画面解像度が変わってもそのままです。
- 解像度が高い場合、UIが相対的に小さく表示され、解像度が低い場合は大きく表示されます。
- デザインが解像度に依存する場合に便利。
- Scale With Screen Size（画面サイズに応じたスケール）
- 解像度に応じてUIのスケールを調整します。
- 異なる解像度でもUIのレイアウトがほぼ一貫して保たれるため、一般的に推奨されます。
- 追加設定項目：
- Reference Resolution（基準解像度）
スケーリングの基準となる解像度を指定します（例：1920×1080）。
- Screen Match Mode（画面適合モード）
解像度の横と縦のどちらを基準にするかを指定します。
- Match Width Or Height（横または縦を基準）: 横幅と高さを基準に割合を調整します。
- Expand（拡張）: 解像度が基準解像度を超えた場合、全体を収めるようスケーリングします。
- Shrink（縮小）: 解像度が基準解像度より小さい場合、全体を収めるようスケーリングします。
- Constant Physical Size（固定物理サイズ）
- 実際の物理的な画面サイズ（インチ単位など）に基づいてスケーリングします。
- DPI（dots per inch）の値を考慮するので、高DPIデバイスにも対応可能です。
実際の使い方
1. デフォルト設定で UI を作る場合
- 通常は「Scale With Screen Size」を選び、Reference Resolution をプロジェクトのターゲット解像度に設定します（例：1920×1080）。
- 解像度が変わってもUIがバランス良く表示されます。
2. 特定のデバイス専用のUIを作る場合
- 「Constant Pixel Size」を使用して、ピクセルベースで調整します。
ポイント
- 「Scale With Screen Size」が最も柔軟で、ほとんどのプロジェクトに適しています。
- Reference Resolution と Screen Match Mode の設定を適切に調整すると、さまざまな解像度や画面比率で美しく表示されます。